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建物だけでは、住まいは完成しない。“最後の工事”を担うエクステリアプランナーとしてのやりがい

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建物だけでは、住まいは完成しない。“最後の工事”を担うエクステリアプランナーとしてのやりがい

家づくりにおいて、建物のデザインと同様に重要なのが「外構(エクステリア)」です。駐車場や門、庭、フェンスといった敷地内の外部空間は、住まいの第一印象を決めると同時に、日々の暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。

クラシスホームでは、建築計画と並行して外構計画を行うことで、住まい全体をトータルにデザイン。建物と庭が互いを引き立て合い、付加価値の高い住空間を提案しています。今回は、建築のバックボーンを持ち、現在はエクステリアプランナーとして活躍する小野さんに、その仕事の魅力や独自のこだわりを聞きました。

建築を学ぶ中で見つけた「外」の面白さ

――エクステリアの仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。

大学では建築学科に在籍していました。設計課題の中で建物について考える機会は多かったのですが、私はその建物を敷地の中にどう配置するか、その周りをどう使うかを考える作業が特に楽しく感じていたんです。

建物を“ポンと置く”だけではなく、その外側の空間をどう活かすか。公園のような大きなスケールではなく、もっと身近な住宅の庭や駐車場といった空間づくりに興味が湧きました。新卒で外構専門の会社に入社し、エクステリアの仕事に携わるようになりました。

――クラシスホーム入社までの経緯は?

前職では、いわゆる元請けさんと連携する形で、プラン・見積もり・打ち合わせまで一貫して担当していました。営業的な動きも含め、今と近い仕事をしていたと思います。

クラシスホームに入社したのは2019年です。部署間の連携もしやすく、風通しのよさを感じたのを覚えています。

外構づくりは、土地を理解することから始まる

――打ち合わせでは、どんなことを話すのでしょうか。

まずは敷地の理解からです。寸法や高低差、道路との関係など、数字を使って丁寧に説明します。

一見フラットに見える土地でも、実は30センチほど高低差があることもあります。駐車場の奥行きが場所によって違うこともあります。お客様に「自分の敷地がどういう状態なのか」を理解していただくことが最初のステップです。

大切なのは、お客様がまだ気づいていない“優先順位”を整理すること。理想はたくさんあっても、予算は限られています。どこにお金をかけるべきか、一緒に考えます。一つひとつ丁寧に確認しながら、「このご家族にとって何が一番大切か」を探っていきます。

――具体的にはどのようなことを決めていくのでしょうか。

車は何台停めるのか、庭は何に使うのか、テラスは本当に必要なのか、フェンスや目隠しはいるのか。門柱や立水栓、照明、植栽など、決めることは多岐にわたります。

「テラスが欲しい」とおっしゃるお客様は多いですが、なぜ欲しいのか、何に使うのかまで掘り下げると、広さや配置は変わってきます。バーベキューをするのか、子ども用プールを置くのか、近隣の視線は気にならないか。使い方を具体的にイメージしていただきながら形にしていきます。

――植栽はどのように決めていますか。

最初から樹種を決めることはほとんどありません。まずは施工例を見ていただき、「どちらのテイストが好みですか」とヒアリングを重ねながら、方向性を定めていきます。

ある程度まで定まってきた段階で、「この木はこういう特徴があります」と具体的に説明します。最終的な植栽選びは、実際に畑まで見に行って決めることもあります。魚屋さんがその日の“活きのいいもの”を選ぶような感覚で、現物を見て判断することもありますね。

プロとしての誠実さを。「引き算」の美学と植物への愛

――仕事のやりがいを感じる瞬間は?

外構は最後の工事になることが多く、単独で引き渡しをする場合もあります。建物だけではなく、外構が完成したときに「家が本当に完成した」と感じる瞬間に立ち会えるのは、この仕事ならではだと思います。

また、お打ち合わせの際にお客様に直接お会いしてお話を伺うと、事前に聞いていた情報とは全く違うご要望が出てくることがよくあるんです。その想いを自分なりに汲み取って形にするのですが、一発目の提案を出す時はそれなりに緊張します。これがお客様にハマるかどうかという不安と期待が入り混じる感覚です。だからこそ、その提案が「スパーン!」とお客様にハマった瞬間は、本当に気持ちが良いです。

「想像以上でした」と言っていただけたときは、やはりうれしいですね。何もない更地だった場所に、お客様の期待を超える空間が完成した時の達成感は、何度経験しても素晴らしいものです。

――印象深い施工例について教えてください。

「庭に苔をたくさん使いたい」というご要望があったお施主様が印象的です。やりたいことが明確な奥様と、それを叶えてあげたいご主人様。そんなお二人の家づくりに私も混ぜてもらったような、とても和やかで楽しい雰囲気のお打ち合わせでした。だからこそ、プロの意見として「やめておいた方が良いこと」ははっきりお伝えしたことも。苔を敷き詰めると毎日水をあげる必要があるので、「旅行にも行けなくなりますが、本当に大丈夫ですか?」と、少し冗談を交えながら管理の難しさを正直にお話ししました。

お施主様も「そこまで大変なんだ!」と驚かれて、最終的には管理のしやすい範囲に苔を絞り、他の植栽や石の配置で和の情緒を出す方向で納得してくださいました。単にお施主様の要望を形にするだけでなく、暮らし始めてからの負担をイメージしてブレーキをかけることも、誠実さの一つだと考えています。

――施工例としては、春日井店モデルハウスB棟の外構も担当されました。外構のポイントについて教えてください。

春日井店は敷地の多くが駐車場になるため、隙間を活かす外構になりました。

坪庭にはシンボルツリーにヒメシャラを採用。杉苔やトクサ、水鉢、淡い色味の玉砂利を取り入れ、和のテイストで落ち着いた空間にしています。そして、玄関から入ってすぐのFIX窓から見える坪庭の景色と、和室スペースから望む景色。同じ空間でも見る方向によって印象が変わるように意識しました。

植栽同士の組み合わせも工夫していますので、ぜひ実際に見ていただきたいですね。

お客様の住まいを彩る、最後の工程を担う役割として

――最後に、今後の目標についてお聞かせください。

社内には若いスタッフも増えています。せっかくなら、この分野で長く活躍してほしいですし、そのために外構の面白さや奥深さを伝えていくことも、自分の役割の一つだと思っています。

ただ、一緒に業務にあたっている後輩から、ふとした瞬間に質問をされて、上手く答えられないこともあったりして……。教えるばかりではなく、私自身が刺激を受けることも多いです。

外構は、住まいにゆとりと豊かな表情を与えてくれる大切な要素。住宅を完成させる最後の工程として、これからも周囲の仲間と切磋琢磨しながら、一邸一邸丁寧に向き合っていきたいです。


エクステリアプランナー 小野 真
愛知県名古屋市出身。愛知県内の大学建築学科を卒業後、外構専門会社に入社。元請けとの打ち合わせやプランニング、見積もり作成などを一貫して担当し、幅広いテイストの外構設計に携わる。2019年にクラシスホームへ入社。
「つくり込みすぎない外構」を信条に、敷地の特性や住まいのデザインを引き立てる提案を心がけている。現地で植栽を自ら選定するなど、細部までこだわる姿勢が持ち味。

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