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以前は奥様の祖父様のお住まいを相続して生活されていたK様ご家族。囲炉裏や吹き抜けを設けた情緒あるお住まいでしたが、夏は暑く冬は寒いという厳しい住環境を改善するため、お子さんが小学校に上がるタイミングに合わせて家づくり計画をスタートされました。
奥様「クラシスさんはスタッフの方の感じがとてもよかったんですよね。こちらの話をすごくしっかり聞いてもらえて、できることとできないことはしっかり説明してもらえて、こちらがやりたいことを実現可能な形でご提案してもらえたので、真摯な対応だなと思いました。コスト面と性能面とやれることの自由度っていうのも全部条件が合っていると思ってクラシスさんに決めましたね。」
家づくりのコンセプトはニューヨークのカフェをイメージ。リビングに設けた天井まで高さのある造作本棚に、あえて明るさを落とした照明計画、趣のある家具を取り入れ、しっとりと落ち着くヴィンテージモダンの空間に。共働き夫婦が暮らしやすい時短を叶える家事動線、WEBデザインのお仕事に携わる奥様がバランスを重視してまとめたインテリア、アメリカ人のご主人様がこだわられた高い気密性を備えた快適なお住まいが完成しました。
今回はK様のお住まいの間取り・外観・内装など、詳しくご紹介いたします!
快適な家事動線と住環境、心地よい暮らしを叶えた間取りとこだわり
≪POINT≫
・ご家族構成:ご夫婦+お子様1人
・時短を叶えたウォークスルー動線
・荷物を置いて手洗いまでスムーズにつながる帰宅動線
・個々の生活を尊重する配置
・気密性を高めたことでエアコン1つで快適な住空間が実現
奥様「家事動線はウォークスルーで全部完結するようにしてください!とお願いしました。うちは共働きなので、とにかく家事を時短したいと思っていましたね。」
K様からのご要望を取り入れ、キッチン~パントリー~FCL~洗面室が直線でつながる家事動線をご提案。キッチンから洗面室へ最短で移動可能なため、調理や洗濯など家事の同時進行もしやすい配置に。洗面室で洗濯・乾燥まで済ませて、すぐに隣のFCLへ仕舞うことができるため、家事が楽になりましたとお話しくださいました。
家族が帰宅した際は、玄関横のSCLに靴を置いて、隣のFCLでバッグやランドセルや上着を置き、そのまま洗面室へとスムーズにアクセスできる帰宅動線を採用しました。
お子様が成長したら家族それぞれの生活リズムが変わることを想定し、ご夫婦の主寝室と子供部屋を対極に配置。玄関からすぐ子供部屋に入ることができるため、それぞれの生活リズムを守りつつ家族が程よい距離感で暮らすことのできる間取りとしました。
家づくりのきっかけにもなった住環境の改善。特に気密の高いアメリカの住宅で生活されてきたご主人様にとって『高い気密性』はこだわりの1つでした。そんなK様ご夫婦は、断熱材にウレタン吹き付け断熱をご採用。一年通して生活されてみて、住環境の変化を実感されているそうです。ご主人様もご納得の快適なお住まいが実現しました。
奥様「完成した家はやっぱり快適です。夏も冬も気温の変化が少ない住環境ってこんなに快適なんだって実感しています。主人も快適だと言っていますね、リラックスできるって。1つのクーラーをつけてドアを開放しておくと、家の中全体が涼しくなるんです。やっぱり気密が高いおかげかなと感動しています。」
エッジを効かせた印象的な外観
エッジの効いた斜めの壁が際立つ外観の平屋。外壁はブラックのガルバリウム鋼板をベースに、ブラック・グレーの塗り壁を組み合わせて、統一感を持たせています。玄関ポーチの軒天にあしらった天然木がアクセント。
造作ベンチを備えたシンプルな玄関
玄関の一角に飾り台としても使うことができる造作ベンチを設置。お気に入りの小物や絵画が映えるシンプルなデザインで、美しさと実用性を兼ね備えています。
NYブックカフェをイメージしたヴィンテージモダンのリビング
LDKにL字型の大きな掃き出し窓を配置し、天井の一部には羽目板張りを採用。室内全体に自然光を取り込む窓からは、緑豊かな景色も愉しむことができます。
ライトグレーのクロスをベースに、ダークグレーやブラックを要所要所に取り入れ空間を引き締めるインテリア。
ダウンライトを極力減らし、あえて明るさを落とした照明計画に。柔らかな電球色をメインに取り入れ、間接照明の温かな灯りが室内を包み込む、欧米の住まいのようなしっとりと落ち着く空間を演出しています。
ニューヨークのカフェをコンセプトにしたリビング。
天井まで高さのある壁一面の造作本棚に、 明るさを落とした照明計画、ソファを置いて、カフェと本屋さんが併設しているブックカフェ風の空間を再現。
奥様「壁付の本棚は子供のころから絶対に造ろうと思っていました。母の実家に天井まで高さのある壁一面の本棚があるんですよ!自分が家を建てるときには、絶対に取り入れたいと思いましたね。漫画や好きな作家さんの本など、私が持っている趣味の本を全部収納しました。」
祖父様が使われていた一枚板のローテーブルやタンス、ヴィンテージ家具のお店で出会ったチェストなど、趣のある家具を取り入れ、ヴィンテージモダンな空間にまとめています。
お子様「好きな場所はリビング!テレビとかゲームしてるよ。この家は気持ちいいから全然出かけたくない!」
奥様「休みの日も家にいるようになりましたね。リビングのソファで3人でゆったり過ごしています。」
奥行きをもたらすキッチン・ダイニング
天井に設置されたダクトレールや照明、飾り棚が横ラインを強調し、ダイニングキッチンに奥行きをもたせています。さらに、ダイニングテーブル側の窓から視界が抜けることで、空間の広がりを一層引き立てています。
ダイニングは奥様のお気に入りのスペース。たまに仕事をしたり、人を呼んで寛いだり、自然とダイニングにいる時間が増えているそう。
デザイン性と機能性を両立した造作洗面台
洗面台は造作にしたいと要望されていたK様。引き出しの印象的な木目柄は、奥様がサンプルを見た瞬間に「これがいい!」と直感でセレクト。
メンテナンス性を考慮して、壁付の水栓を採用しました。水栓を取り付けた壁面をふかし、ボウルと奥の壁の隙間をなくすことで、水が溜まらないよう工夫。デザイン性と機能性を両立させた洗面台が実現しました。
優しい灯りが包む寛ぎの寝室
織物調クロスと優しい光の間接照明が調和し、温かさのある落ち着いた雰囲気の空間に。
ご主人様はベッドルームがお気に入り。腰壁の間接照明でホテルにいるような寛ぎのリラックス空間を楽しまれているそう。
粋なアクセントクロスが彩りを添えるトイレ
他の居室はバランスを重視し、ベースとなるインテリアをシンプルにまとめたK様。でもどこかには派手なものを取り入れたいと思い、トイレだけはインパクトのある輸入クロスを採用されました。
ご主人様がよくパイナップル柄の服を着られていることからパイナップル柄のクロスに目が留まりセレクト。もう1つのクロスは、ネイビーベースのクロスを探していた時に偶然見かけた「エデンの園」をモチーフとした斬新な柄に惹かれ決められたそう。
色味などのバランスを意識しつつも、デザインの緩急によってメリハリを楽しむお住まいが叶いました。
家づくりで大切にされていたこと
WEBデザインのお仕事に携わられる奥様。家づくりをするうえで一番大切にされていたのは『バランス』だといいます。ご主人様のお好みも伺いながら、内装も家具もインテリア全体の雰囲気がまとまるように俯瞰して見て家づくりを進められました。
奥様「自分が好きなものだけを入れていくとまとまらないので。色も含めて、とにかくバランスを気にしました。流行り廃りも考慮し、今流行っているお洒落なテイストではなく、長い目で見て飽きのこないテイストを意識しました。白の壁紙は自分たちにとっては明るくなりすぎてしまうし、濃いめのグレーは飽きてしまいそうだったので、トーン明るめのグレーをベースにしました。ベースはなるべく特徴をなくし、家具で変化を加えようと思いましたね。」
奥様「家づくりはプロジェクト進行と同じなので、ディテールディテールで考えていくと最終的にまとまらないから、自分がプロジェクトマネージャーだと思って、俯瞰で見て。例えばトイレひとつ配置するにしても、ここに置くことによって何が起こるのかっていうのを俯瞰で見て考えるのがいいんじゃないかなと思うんです。ベッドルームだけで考えるとか、バスルームだけ、リビングだけなど単体で考えるんじゃなくて、総体的に見たときにちゃんとまとまるのかっていうのを。
バジェット面でもね、全部『こうしたい』『ああしたい』でやっていったら、バジェットはどんどん上がっていってしまうので。総体的に見たときに、じゃあここはお金をかけよう、ここはちょっとコストを抑えようというのをやらないと大変なことになりますよね。総体的に、冷静になって、俯瞰で見ることを心がけて家づくりを進めました。」
奥様「家具は今の状態が完成ではなくて。李朝家具のスツールと絵を置きたいと思っています。どちらもずっと探していますね、欲しいと思えるものと出会うまで探し続けます。カウチも置きたいですし、ベッドルームには夜仕事ができるスペースも作りたいですね。
まだ子供が小さいので高価なソファは恐くて買えませんでした、今は身の丈に合った家具を買って楽しんでいます。でもいつか子供が成長して家を出たら、本当に自分が欲しいと思うソファを買えばいいと思っています。ゆくゆくの楽しみですね。イタリア家具を買うのは、夢です!!」
奥様が心がけていたバランス重視の家づくり。高い俯瞰力と想像力を働かし、快適でまとまりのあるお住まいが実現しました。お住まいが完成した後も、好きな家具を探したり、お子様が描いた絵画を飾られたり、より快適な生活ができるよう工夫をされたり。完成したら終わりではなく、時間ととも変化を加えながら、ご家族で豊かな暮らしを愉しまれています。