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2019.10.13

キャットウォークを自由に歩き回る猫が中心の穏やかな住まい|ストーリーのある家づくり

今回は、2018年にクラシスホームが出版した『書籍ストーリーのある家づくり』から、「キャットウォークを自由に歩き回る猫が中心の穏やかな住まい」をご紹介致します。

 

 

東向きの2階の窓から、のんびりと外を眺める猫の光景。新築から2年、Sさん一家が街に親しんだ頃には、窓辺の猫はご近所でもすっかりお馴染みになりました。

 

 

彼女の名はモモ。

 

少しぐらいの物音では動じない、泰然自若としたキジ白です。まだ奥様が大学生の頃、アパートの窓の隙間からひょっこり入ってきて、それ以来、ずっと奥様と一緒に暮らしています。

 

 

実は、ご主人よりも、モモのほうが奥様とは長いおつき合い。愛妻家のご主人は、家を建てるにあたって間取りや材質選びと同じくらいに、モモのくらしやすさも大切に考えました。

 

 

にゃぁ、という短い鳴き声とともに、モモがキャットウォークを伝って下りてきます。キャットウォークは、新居でモモが自由に歩き回れるようにと、ご主人がアイデアを駆使したものです。

 

 

最初は見向きもしてくれなかったモモですが、今では当然のように行ったり来たりしています。

 

 

キャットウォークには玄関へ抜けるためのトンネルを、リビングのドア横には専用ドアもしつらえました。にゅっと顔を出したモモとの不意な対面は、家族を毎回楽しませ、さらにはお客様への名物サプライズになっています。

 

 

モモはというと、お客様がやってきても特に動じることもなく、普段通りに家中を歩き回っています。そんな人と猫が自然に調和する住環境が整っているのです。

 

 

 

(S邸の施工後に誕生した息子さん。猫のモモとも仲良しです。)

 

(「旅先などでつい買ってしまう」という猫グッズ。)

 

(S邸ではあちこちでかわいらしい猫にお目にかかれます。)

 

(玄関には奥様のお父様が撮影されたという、山の写真が飾られています。)

 

(子ども部屋、東向きの窓辺でひなたぼっこするのがモモの日課。)

 

 

 

窓の景色を愛で、家族がくつろぐ広々とした1階のリビング。

 

生活動線を完結させた2階とフロア別に役割をもたせて、

 

合理的にくらしながらインテリアが楽しめる家に。

 

 

 

(浴室や洗面室を2階に配置したことで、広々としたリビングが実現しました。奥様の要望で南面に大開口の窓を取りつけました。「緑が見えるこの景色がすごく好きで、暗くなるまでカーテンはいつも開けっ放し。雨の日のしっとりした緑もまた素敵なんです」と奥様。)

 

 

南面を大きく切り取り、2面分の大開口のサッシを設けたリビングダイニングは、Sさん家族とモモのお気に入りの場所。無垢材の床やベニヤ板天井のブラウン、そしてクロスのグレーを基調としながら、室内中に明るい採光が広がる空間です。

 

 

自然が好きな奥様の要望で緑が見える大きな窓をつくることは、家をもつにあたって叶えたかったことのひとつです。

 

 

土地選びの際に決め手となった竹林を借景に、大きな窓の景色が移ろう季節を教えてくれます。

 

 

昨年、アジサイのアナベルやジューンベリー、クリスマスローズなどを新たに植栽したら、窓の外が随分賑やかになりました。

 

 

季節ごとに様々な花が咲き、樹木が育つ姿は、奥様いわく「ずっと眺めていても飽きない風景」。奥様の目を毎日楽しませ、大手雑貨小売店の卸売会社に勤務するご主人の日々の疲れを癒しています。

 

 

(「山の版画家」と言われる畦地梅太郎の版画を額装してアクセントに。リビングの壁面は塗装風のクロス、床はアカシアの無垢材、天井は塗装したシナベニヤ。全体的にダークトーンですが、窓から差し込む自然光の効果で暗さは感じません。)

 

 

毎日、奥様は出勤するご主人を見送り、窓の景色を眺めながら息子さんと朝ごはんをいただきます。ときおり、近所の猫がS邸のテラスに遊びにやってきます。

 

 

モモが窓越しから挨拶している様子も奥様と息子さんの和みになっています。

 

 

「それでもアパートの頃と比べたら、モモのストレスがなくなったように思えます」とご主人。以前の家ではベランダに出たがる余り、カーテンも壁紙も爪で引っ掻いてボロボロ。

 

 

新居でも壁紙の張り替えを想定していたご主人ですが、その心配は取り越し苦労で終わったようです。「きっと窓から外が見えるのがいいんでしょうね」と、奥様は目を細めます。

 

 

 (猫のモモは家中に設えてあるキャットウォークを器用に渡り歩きます。)

 

 

気ままに毎日過ごすモモですが、新しい家で誕生した息子さんに対しては、世話好きな一面を発揮します。息子さんが眠っているときは傍らでそっと寄り添い、泣き出すと奥様のもとに知らせに来ます。

 

ベッドへ促し、出張で不在のご主人に代わって奥様の話し相手もしています。

 

Sさん夫妻にとって、モモはなくてはならない大切な家族。今日もモモは居心地のいいリビングでくつろぎながら、素敵な家をつくってくれた恩返しのようにSさん一家をあたたかく見守っています。

 

 

(調理家電や食器、ゴミ箱は、壁面にしつらえた造作棚へ。天井いっぱいに高さをとり、扉や引き出しを設けず代わりにハイドアを取りつけました。「基本的に開けっ放しですが、来客があるとサーッと閉めれば壁のようになって生活感が出ません」)

 

(動線を考えて両サイドにドアを設けた洗面スペース。ファミリークローゼットとバスルームに通じています。)

 

 

S邸では、生活動線も考え抜かれています。Sさんの設計段階の要望は、「マンションみたいにワンフロアで暮らせる2階」でした。1階のリビングダイニングを広々とした空間にするのを兼ねて、洗面と浴室を2階に配置。

 

 

そして主寝室を2階の中心に据えて、ファミリークローゼット、洗面台と洗濯機のあるサニタリースペース、浴室をひと続きにしました。

 

 

ファミリークローゼットは、室内干し用のポールを天井に設けた“オープンワードローブスタイル”。バルコニーや室内に干した洗濯物をその場でたたみ、すぐに片付けられる便利な収納スペースになりました。

 

 

奥様は、洗濯機を回し、室内干しのポールに干して乾いた服はハンガーのまま、夫婦それぞれのラックに掛けて終了。「一連の作業がすごくスムーズで助かっています」と、奥様。

 

 

家事をしながら隣の寝室で息子さんの寝かしつけができ、ベビーサークルを置いた子ども部屋で一緒に遊ぶことも全部ワンフロアでできるので、お昼ころまでずっと2階で過ごしていることもあるそうです。

 

 

トイレは2階にも設置したので、トイレのために階段を上り下りする必要性もありません。

 

 

(キッチンカウンター前には奥様の好きな作家の手ぬぐいを額装して飾っています。)

 

(ブラック×木目の外壁はS邸の内観を予感させる粋なイントロダクションに。赤いドアがコントラストを聞かせています。)

 

(階段を活用したキャットウォーク。手前の穴は玄関へ抜けるトンネルになっています。)

 

(子ども部屋にずらりと並ぶ文庫は、読書家の奥様のコレクション。「今は育児に忙しくて、読書はお休みしています(笑)」)

 

 

「朝起きてからの身支度はすべて一か所でできるので効率良く行動できます」とご主人。2階に生活動線をまとめた利便性を、日々実感しています。

 

 

1階も2階も、内装のほとんどがグレーベースのS邸。それでも、ファミリークローゼットとパントリーだけでは白いクロスが採用されています。これは、「清潔感を出したかったのと、自分の好きな物が集まった、僕にとっての神聖な場所なので白にしました」とご主人。

 

 

衣食住の「食」以外を2階にまとめたことで、生活感をあまり感じさせてないオシャレな1階が完成しました。いつも空間づくりの参考にしているのは、お休みになると家族で繰り出すカフェやインテリアショップのディスプレイ。

 

 

旅先で見つけた陶器のカップやお皿はキッチンの飾り棚に置き“見せる収納”としています。自然に乾燥したドライフラワーはダクトレールや枝そのものに吊り下げたら、気の利いたオブジェになりました。

 

 

自ら建てた一軒家にくらし、インテリア好きに拍車がかかったご主人。これからも、S邸のオシャレで穏やかな生活が続いていきます。

 

 

(主寝室は、奥様の好きなグレーでまとめられています。「設計段階では家族が増えるかどうかわからなかったので、子ども部屋は1部屋だけ。その分、寝室を広くとりました」)

 

 

一人一人、ライフスタイルが違うように、

家づくりもふたつとして同じものもありません。

「憧れ」や「想い」を形にする家づくりでは、

世界に一つだけのストーリーが生まれます。

 

 

作品としての施工実例と違い、今まで見せてこなかったその先のくらし。

それぞれライフスタイルの違うご家族のとても豊かなくらし方を

ふんだんに覗ける一冊となっています。

 

 

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