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共鳴するものづくりへの思い。クラシスホームオリジナルタイル共同開発までの道すじ

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共鳴するものづくりへの思い。クラシスホームオリジナルタイル共同開発までの道すじ

上品な仕上がりとなる外装タイルは、クラシスホームの家づくりにおいても数多く採用されています。デザイン面だけではなく、耐久性やメンテナンス性を兼ね備えた建材として、ハイクオリティな家づくりに活用されてきました。
今回は、外装タイルメーカー「アイコットリョーワ」中部支店チーフマネージャー・玉木勝美さん、商品企画開発部部長・田中基嗣さん、商品企画開発部主査・山﨑暁生さんクラシスホームのプランナーが膝を交えて座談会を開催。前編では、外装タイルの歴史や特長、住まいに取り入れる際のメリット・デメリットについて伺いました。
後編では、共同開発によって誕生した新製品やクラシスホームでの施工例、これからの家づくりについてお話を伺いました。

(以下、クラシスホームプランナー=PL)

ものづくりにかける情熱を共有し、オリジナルタイルの共同開発へ

玉木さん:クラシスホームとのご縁は2013年頃から。既存製品の中から発注いただくお取引が続いていたのですが、ある時、他部材においてメーカーとオリジナル製品を開発・製造しているという話を伺いました。そこで弊社から、「タイルでオリジナル製品を作ってみましょう」と相談したところ、意気投合して開発がスタートしたんです。

PL:タイルの工場見学にも誘っていただいて、アイコットリョーワのものづくりにかける真摯な姿勢を目の当たりにしました。その熱量や情熱に共感して、「一緒に作りたい!」と強く思いました。最初はとにかく大きいサイズのタイルを作ってみたくて。ユニット化できる大きなサイズの製品をご提案いただきましたね。

山﨑さん:「45二丁(よんごにちょう)」というマンションの外壁などに使われるタイルを、私が手作りでつなぎ合わせて…。サイズ感を確認していただいたのが最初のステップでした。その過程で、住宅にはほとんど使わないトンネル用の大きさなら、既存の金型が使えることに。試作を繰り返しながらサイズを決めていきました。

PL:同じ色のタイルでも、サイズが変わるだけでまったく違う表情を見せる。タイル専門のアイコットリョーワからすると邪道だと思うのですが、「できる限り主張しないタイルを作ってほしい」とオーダーしたことを覚えています。

山﨑さん:そのコンセプトを聞いた時は、目から鱗でした。私は入社以来、凹凸や陰影感を表現できることが外装タイルの魅力であり、そういうものだと思い込んでいましたから。フラットで陰影感を敢えて出さない外装タイルは衝撃的でした。

田中さん:小さなタイルを組み合わせた壁のグリッド感には、洗練された美しさがあると思っています。一方で、新しい提案からタイルのさまざまな表情を引き出すことで、魅力が再発見できるきっかけになったのは嬉しいことです。

ミニマルなデザインにも合う、新感覚タイル「マールン」が誕生

PL:黒や白、ネイビーなど、無駄のないシンプルな色のタイルが使いたかったので、共同開発の際にご相談させていただきました。なかでも「マールン」は、マットな質感でこれまでのタイルとは一線を画すフラット感を演出できたと思います。ミニマルなデザインにも合う、新感覚のタイルになりましたね。

玉木さん:既存の考え方や従来のオーソドックスなデザインに固執することなく、常に新しい視点で提案していただけるのでいつも刺激を受けています。クラシスホームとのお取引を通して、私自身も「何か違う視点から考えられないだろうか?」と柔軟な発想を持つことを意識するようになりました。

山﨑さん:SNSで「#マールン」と検索した時に、クラシスホームのお施主様の投稿を見つけたのですが、とてもかっこいいお住まいの写真が投稿されていたんです。お施主様がタイルに着目してハッシュタグを付けてくださったことに感動しました。街を歩いている時にマールンを使っている物件を目にすると、嬉しくなります。

挑戦と改善を繰り返し、タイル業界に新しい風を

PL:お施主様の中には、外壁の一部分にアクセントとしてタイルを使う予定だったものの、タイル特有の風合いに惹かれて、外壁全面をタイル貼りにされた方もいらっしゃいます。タイルの魅力や本質的なかっこよさが伝わったのではないでしょうか。

田中さん:クラシスホームの要望から誕生した大型タイル「アーバングランド」も、今や弊社を代表する人気製品へと成長を遂げ、現在は第2世代の開発を進行中。従来の乾式製法によるタイルは品質が安定しやすく加飾技術も確立されているのですが、今回は焼き物特有の表情をもつ湿式タイルに最新の加飾技術を施すという前代未聞の挑戦をしています。この技法を確立できれば、タイル業界に新しい風をもたらすことができるでしょう。

PL:こちらの要望やアイデアに対して、フットワーク軽く動いてくださるのでいつも感謝しています。

田中さん:ものづくりにおいて、1回で完成ということはあり得ない。常に改善する方法を考え、「どのような方法なら実現できるか」と道を模索することで、新しい可能性を引き出せると思っています。

PL:私も同感です!家づくりでも1回目のプランがどんなに完璧でも、そのまま完成まで進めていいとは思わないんです。結果的に最初のプランに戻ることになったとしても、打ち合わせを重ねることでプランを0に戻して組み立て直すという過程で、新たなアイデアが生まれるかもしれない。そういった一つひとつのステップを経て、プランを育てていくことが大切だと思います。

適材適所を見極め、タイルが生きる家づくりを

田中さん:弊社では、「タイルの強さと美しさで、世界の街並みを上質に」という理念を掲げていますが、やみくもに「タイル貼りの家が増えればいい」とは思っていません。タイルならではの魅力をしっかりと理解し、適材適所を見極めながらお施主様の住まいのイメージと調和させて築き上げていく。一つひとつの歩みを丁寧に踏み、タイルが生きる住まいを実現するクラシスホームだからこそ、外装タイルの美しさや優位性がしっかり伝わるのだと思っています。

PL:私たちはいろいろな素材を使って家を完成させるわけですが、その素材を作ってくださる方々も熱い思いをもってものづくりに向き合っているのだということを、今回改めて実感することができました。アイコットリョーワの製品カタログに掲載される施工例が、すべてクラシスホームの物件になることが夢です。今後もタイル外壁の魅力を一緒に広めていきたいですね。


今回は、外装タイルの魅力や共同開発について、前編、後編の2本立てでお届けしました。
アイコットリョーワ×クラシスホームによるオリジナルタイルは、今後も新たな商品を開発予定。
洗練されたデザインと耐久性・メンテナンス性を両立するタイル外壁を、ぜひ家づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。

株式会社アイコットリョーワ
“世界の街並みを、より上質にしていきたい”という思いのもと、焼き物であるタイルの素材力を発信。現在は外壁材としてのタイルを中心に、強く美しいタイルの魅力を引き出し、再発見できる商材を多数開発している。自社工場生産、自社販売によるワンストップ体制で、タイルを使った建築が暮らしに息づき、街の風景として広く浸透するためのコストバリューにも挑戦し続けている。

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