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家づくりマガジン
2019.08.19

一級建築士が自ら設計して手に入れた理想の住まい

今回は、2018年にクラシスホームが出版した書籍『ストーリーのある家づくり』より、住まわれてから2年半ほど経つ「一級建築士が自ら設計して手に入れた理想の住まい」をご紹介致します。

K邸
ご夫婦/30代後半
長男/6歳
次男/4歳
長女/1歳3ヵ月

「常に家族同士の気配を感じる、そんなカタチをつくろうと考えました」

建築設計士のご主人が思い描いたのは、家族のつながりが感じられる住まい。

リビングを中心に子ども部屋やキッチンなどの一体感を重視したつくりとしました。

 

中2階があることで上下階が見渡せるほか、空間を有効活用した変化のある室内が楽しめます。ご主人は天井を約2層分の吹き抜けにして、リビングとダイニングは1~2階をつなげる階段で大きく切断。

そして、ダイニング側に中2階へ上がる短い階段をしつらえ、中央にピアノコーナーと、その両側に子ども部屋をシンメトリーにしつらえました。

それは、巾木や窓枠など、装飾的なものから生まれる出っ張りや膨らみをできるだけ省いたすっきりとした建物。「できれば真四角な空間がいい」とご主人は設計前にイメージを伝えました。

「居心地が良くて、部屋にこもってしまっても困りますから(笑)」と、子どもたちの部屋はどちらも小さめ。クロスは子どもたち自身に選ばせ、お兄ちゃんがネイビー、弟はグリーンの部屋になりました。

ご主人は、子どもたちがリビングダイニングに集まるようにユニークな仕掛けをつくりました。中2階の子ども部屋の下には、プレイルームを設置。高さ140センチ、大人は屈まないと入れないこの空間の中にはおもちゃや絵本がたくさん置かれ、さながら秘密基地のよう。

実はこのプレイルームは、将来的に納戸にする予定でつくられました。そのため、散らかしていても引き戸を閉めれば一枚の白い壁になるので、急な来客も安心です。

 

(「開けっ放しで、お兄ちゃんが宿題をしている姿もキッチンからみえるんです」と奥様。)

 

(板と板をずらして貼り合わせていく「鎧貼り」を施したガルバリウムの壁面。

 

(プレイルームの前はリビング。ソファの後ろに娘さんがいても、キッチンで炊事中の奥様もチェックができます。)
(一級建築士であるご主人が引いた図面。)

 

(洗濯機横の飾り窓にも、奥様の好きな多肉植物がちょこんと並べられています。)

 

母のやさしい視線に見守られ建築設計士の父が手がけた

ユーモアあふれる間取りを存分に楽しむ子どもたち。

開放的なリビングを中心に心豊かな家族時間が流れます。

 

(天井高が3.8mもあるリビングは開放感たっぷり。天井にはったレッドシダーの木目板と屋根下の軒天井との高さを揃えたことで、より広がりが生まれました)

 

「みんなは歯を磨いてねー。お兄ちゃんは学校の準備できた?」

建築設計士のKさん一家の朝は、いつも賑やかです。キッチンから声かけに、「はーい」「まだー」と返事しながら子どもはそれぞれに身支度を済ませます。K邸で毎朝一番に出かけるのは、看護師として総合病院に勤める奥様です。

子どもたち一人ひとりの様子をみながらキビキビと声をかけに、家事を同時進行させるのが、奥様のルーティンワークになっています。

慌ただしい朝も、生活動線を考え抜いた間取りのおかげで、家族の動きが円滑に進みます。朝食の配膳はキッチンから目の前のダイニングテーブルへとスムーズに。

食べ終わったら子どもたちはキッチン奥のサニタリーへと移動して、順に並んで歯磨きやトイレを済ませます。

その後はパントリーに設けた子ども用クローゼットで着替えを済ませ、準備完了です。ダイニングからサニタリーの半径4mほどの中で、家族は回遊するように身支度を整えます。

以前住んでいたアパートは、キッチンから洗面、トイレがそれぞれ離れた位置にある間取りでした。奥様がトイレに行く子どもについていってしまうと、ごはんを食べさせていた子どもをキッチンに待たせなければなりませんでした。

「今は、朝の準備が随分と楽になりました」と、奥様はにっこり微笑みます。

 

(東向きの多いな窓と尖った三角屋根が際立つガルバリウムの外壁。周囲の家々とは一線を面した個性あふれる外観。)

 

とはいうものの、奥様の起床は毎朝5時。

着替えとメイクを済ませたら、奥様にとってのコックピットとも言うべきキッチンへ。そして、まずは夕食づくりに取りかかります。

おかずをレンジで温めるだけの状態まで仕上げて、それからようやく朝食の準備です。コの字型のキッチンは、調理と洗いものがコンパクトな動線で手際良くでき、またできあがった料理をならべて置く場所も十分にあります。時間に余裕がある日は、加えて夫婦のお弁当をつくることも。

「晩ごはんをつくっておくのは自分のためです(笑)。疲れて帰ってきて子どもたちの面倒をみながらごはんをつくる苦労を考えたら!」と奥様。早起き生活も便利な生活動線に助けられています。

7時半に奥様が出勤すると、次は小学生の長男が7時50分に登校します。それを見送ったら。ご主人もようやく準備開始。そして、8時半には下の二人を保育園へ送り、建築会社に出勤します。

「妻が働きやすい環境を用意するものも僕の役目。子育ても家事も。互いに協力しながらやっていければいいなと思っています」とご主人。

奥様は育児休暇を経て、この春に復帰したばかり。ますます多忙なご夫婦ですが、開放できなLDKで過ごす子どもたちとの時間が、日々の疲れを吹き飛ばしてくれることでしょう。

 

(北側玄関の薄暗さを解消するため、明かりとりの窓をしつらえました。つくりつけの玄関ベンチは靴を脱ぎ履きするときに役立っています。)
(ダイニングはモルタル調のテーブルとシェルチェアでシックにまとめています。「夫婦揃ってグリーンが好きなんです」と奥様。多肉植物の寄せ植えや観葉植物が空間に彩りを添えます。)

 

(階段はリビングとダイニングのセンターにしつらえました。子どもたちが元気に駆け上がった先は、楽しいリビングが広がります)

 

(キッチンの突きあたりはサニタリースペース。小さなベランダを設けて自然光が差し込む空間にしました。「朝ごはんの後、子どもたちは順番に歯磨きとトイレ。それが終わったらパントリーでお着替えです。ダイニングからサニタリーの間で、朝の身支度が全てできるようになっています」)

 

(2階はプレイルームやピアノコーナーまでが一体になった空間。中央の階段を挟んで北側にダイニング、南側にリビングを配しました。)

 

(子ども部屋の間の踊り場は、ピアノのためのスペース。12月はここに大きなクリスマスツリーを飾ります。)

 

(中2階に上がった両サイドは息子さんたちそれぞれの部屋を設けました。南側はこの春、小学校に入学したお兄ちゃんの部屋。)

 

(天井は梁をむき出しにした吹き抜けに。「ピアノの音が良い感じで反響するんです。これは計算外でした」とご主人。)

 

(東側から朝の陽ざしを取り込みたいと考え、階段を上がりきたところに特注のFIX窓を設けました。「階段を上がるときに目に飛び込んでくる四角い空が実にいいんです」とご主人。)

 

(トンネルのように続く奥の通路はキッチン横のパントリーとつながっています。「子どもたちが成長したら扉を閉めて物置にします」)

 

クライアントも建築設計士も自分自身。そんな初めての経験に、製図を描くまでご主人はなかなか重い腰が上がらなかったと言います。

「子どもが生まれたことがきっかけで、やっと本格的に動き出しました(笑)。でも取りかかったら早かったですね。担当者とも息が合ってトントン拍子で仕上がりました」

 

(機能的なL字形のキッチンスペースには、フルーツや緑を置くなどして、見た目にも楽しい空間に。奥様の家事の気分を盛りあげます。)

 

(ステップフロアの特性を生かして、中2階の下のスペースに子どもたちのプレイルームを設けました。広さはありませんが、子どもたちの大好きな場所になっています。)

 

奥様のご要望はおしゃれなキッチンと、すぐ近くにあるパントリーへとつながる通路を設けました。この通路は細くて薄暗く、子どもたちのテンションを上げるには十分なほどスリリング。

おもちゃのピストルを片手に、プレイルームからパントリー、パントリーからリビングへとぐるぐる回遊したり、ときにはソファでうとうとしているお父さんを「ワッ!」と驚かしにやってきます。

ご主人の思い入れもたっぷりのこの家は、子どもたちの自主性も育んでいます。朝から忙しいお母さんを見て、お兄ちゃんが自然と始めたお手伝いは弟にも波及。

食事前のダイニングテーブル拭きを朝はお兄ちゃん、夜は弟が任されているほか、新聞をとってくることや、タオル類の洗濯物をたたむなど、それぞれにもつ役割を日々遂行しています。

「小さなことですが、同じ空間で家事も一緒にするのはいいことだなって。1回10円のお給料制にしたら、兄弟で競うようにやってくれるようになりました」

キッチンで炊事をしながら、そんな子どもたちの様子をニコニコと楽しげに見守る奥様。ご主人の設計した間取りに介在して、心豊かな“家族の時間と空間”がつくられていきます。

 

(一級建築士のご主人が自ら設計図を描き、思い通りの住まいを実現しました。)

 

一人一人、ライフスタイルが違うように、
家づくりもふたつとして同じものもありません。
「憧れ」や「想い」を形にする家づくりでは、
世界に一つだけのストーリーが生まれます。

 

作品としての施工実例と違い、今まで見せてこなかったその先のくらし。

それぞれライフスタイルの違うご家族のとても豊かなくらし方を

ふんだんに覗ける一冊となっています。

 

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