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住まい手の心を潤す、心地よい空間づくりを叶える造作家具

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住まい手の心を潤す、心地よい空間づくりを叶える造作家具

暮らし方や用途、お部屋に合わせて、世界にたった1つのオリジナルが作れる造作家具。住まい手が自分らしく暮らす空間を作り上げる、重要な役割を果たしています。
前・後編にわたってお送りしている、ワックスタイルの代表・西尾渉さんへのインタビュー。前編では、造作家具に関する基礎知識や、オーダーする時のポイント、住まい手の思いを映し出す造作家具の役割について解説いただきました。
後編では、家具と住空間をトータルで考えることの魅力、家具が調和した住まいの豊かさ、心地よさについて、引き続き西尾さんへおうかがいしていきます。

プロが力を結集する、住まいづくりの現場で感じた家具職人としてのやりがい

クラシスホームとともに手がけた住宅で、印象深い施工例はありますか?
西尾さん「印象に残っている施工例は、挙げればきりがないほどありますが、中でも特に記憶に刻まれているのは、名古屋市のH様邸です。ワックスタイルとしては、玄関収納、ワインを並べる棚、ダイニングテーブルの天板、リビングの建具などを担当させていただきました。1つひとつのアイテムは、特に凝った意匠があったり、特殊な素材を使ったりということはなく、比較的シンプルなデザインだったのですが、住宅に製品が納まり、完成した状態を見た時、その空間のかっこよさに感動しました。」

トータルで考えた住空間の中の1つの構成要素として、造作家具の強みを発揮できたという手応えはありましたか?
西尾さん「そうですね。当然ながら、家具だけで成立する住空間というのはありません。住まい全体のお施主さまのイメージや理想の生活スタイルがあり、それを実現するために、まずはインテリアコーディネーターの方がデザインを考える。そして、ホームエンジニアの方や我々ワックスタイルが施工方法を模索していく。こうして、お施主さまの代弁者であるインテリアコーディネーター、ホームエンジニアの方を中心に、大工の方など各セクションのプロフェッショナルの方々が力を結集し、それぞれが最大限の力を発揮して結果を出していきます。そのような現場の一翼を担い、住空間の中の一部として機能し、調和できるような家具を造れたことは、作り手としての自信にもつながりました。」

毎回、新しいことの連続。何事も楽しみながらチャレンジ

――住空間と調和する造作家具を製作する上で、苦労や喜びについてお話しください。
西尾さん「お施主さまの思いに寄り添い、自由度の高い家づくりを実践するクラシスホームの家づくりに携わる場合、設計もテイストも毎回まったく違う家と向き合うことになります。インテリアコーディネーターの方と意見を交わす中でも、常に新しい視点でのアイデアや提案が求められるので、当然悩むことはありますね。お話をうかがい、『こんなことができるかな、あんなことができるかな』と考えを巡らせながら現場に行ってみると、想像していた空間のイメージや雰囲気との違いなど、新たな発見があることも。でも作り手としては、セッションを重ねるような、そういう工程のすべてが楽しい。毎回、新しい気持ちでチャレンジしています。」

――造作家具を手がける上での、やりがいはなんでしょうか?
西尾さん「造作家具のようなオーダーメイド製品の場合、完成するまで、お施主さまは商品を見ることができません。だからこそ、お施主さまに一番近いインテリアコーディネーターの方と綿密に話をして、イメージをしっかり共有できるよう、図面やパースや絵などを使って細かくご説明するようにしています。その上で、完成した製品は「お施主さまの想像を超えなくてはいけない」と常に思っています。
『絵やパースの方がカッコよかったね』とか『想像通りだったね』とお施主さまやインテリアコーディネーターの方が感じないように、全力を尽くす。『リアルになったらこんなにすごい!』『立体になったら想像以上に素敵』など、想像を超えたという感想を聞けたときは、特にやりがいを感じます。」

住宅とトータルで考える家具の造り手として、やりがいを感じる時
 ● 各セクションのプロフェッショナルと協力し、トータルで考え抜かれた住空間の一翼を担えた時
 ● 毎回新しい気持ちで臨み、施主様の思いを叶えるためにチャレンジしていると実感できる瞬間
 ● お施主さまの想像を超える空間ができ、「想像以上!」と感じてもらえた時

快適性のプラス要素を積み重ねることが、造作家具の役割

――豊かな住空間を実現するための家具造りを通して、ワックスタイルが心がけていることは?
西尾さん「クラシスホームのインテリアコーディネーターの方、そしてその先にいらっしゃるお施主さまが思う“豊かな暮らし”を実現するために、どれだけぴったりの選択肢をご提案できるかが、私たちの役割だと思っています。
まずは、懸念点があれば納得いくまで、インテリアコーディネーターの方に質問を重ねていきます。その上で、お施主さまの思いを実現するために必要な情報として『れだけの選択肢があり、それぞれこういったメリットとデメリットがあります』といった判断材料などを、インテリアコーディネーターの方に細かくお伝えします。そうすることで、インテリアコーディネーターの方、さらにはお施主さまが、後悔なく心から満足のいく選択をすることにつながるのではないかと思うのです。」

――ワックスタイルが考える、家具から考える豊かな住空間とは?
西尾さん「家具職人であるわたしたちができることは、生活全般やライフスタイルまで提案することではなく、『心地よさ』の提案をすることだと思っています。例えば椅子の高さは『あと何cm高くした方が座り心地がいいですよ』『こういう家族構成なら建具はこちらの方がおすすめですよ』ですとか。豊かな住空間のために、家具が果たせる役割というのは、暮らしの中の快適なプラスの要素を積み重ねていくことだと思っています。」

――住まいと調和した家具がもたらす、理想の風景とは?
西尾さん「心地よく、日々楽しく暮らせる住まいの条件というのは、そこに住む人や家族にとって千差万別です。例えば、趣味がたくさんある方にとっては、趣味を楽しんだり、コレクションを愛でたりできる空間が最高の住まいかもしれません。友人と集まって食事を楽しむのが好きな夫婦であれば、大人数が集えるスペースがあると暮らしが楽しくなるでしょう。
そういった、住み手の方の心を潤す空間にするために、最高の機能を果たす棚を考えたり、テーブルを造ったりすることが、わたしたちの造る造作家具の役割です。
家具の使い勝手、家具が生むスペース、家具がかもし出す空気感……。その要素1つで、暮らしの豊かさ、心の潤いは変わります。だからこそ、クラシスホームが提案する、お施主さまに寄り添う家や住空間の中で、それぞれの家族の日常にすっと馴染むような、それでいて存在感を放つような造作家具を提案し、造っていきたいです。
根本にあるのは、家というのは、住まい手のみんなが帰りたくなる場所であり、ニコニコしていられる場所であってほしいという願い。そんな理想の暮らしを、これからもクラシスホームのチームの一員として、お手伝いできたらうれしいですね。」


★Profile
西尾渉さん/ワックスタイル株式会社 代表
高校時代は一級建築士を目指していたという西尾さん。そのうち、自分で設計した物を自らの手で、最後まで責任を持って形にできる家具職人の仕事に惹かれ、卒業後は家具職人を目指して専門学校へ。木工所での勤務を経て2008年、24歳の時に独立し、ワックスタイルを設立。オリジナル家具の製造、販売、家具ショップ経営など多様な経験を積む中で、住宅を手がけるデザイナー、コーディネーターなどクリエイターとの協働こそ、自分の力を最大限に発揮できるステージであると感じ、造り付け家具を業務の柱に。後進の育成など将来を見据える中で、2021年、何本もの木が集まり、木々の間から木漏れ日が差すような森をイメージしたロゴマークに変更。毎日の暮らしを豊かにし、生活を楽しくする家具を提案する。

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