木の本来の強さや性質、木造の魅力について、3編にわたりご紹介しています。
前回は、「日本で木造が選ばれる理由」と「木の耐久性」についてお伝えいたしました。
今回のテーマは、“木の耐火性・断熱性”について。
木は耐火性にも優れた素材です。「木は燃える素材なのに、どうして耐火性に強いの?」という疑問にお答えします!そして、快適な暮らしに欠かせない断熱性についても、わかりやすく解説していきます。
木造が火災に強い理由とは?
木が燃え始めて表面が黒く焦げてきたところを炭化層といいます。
この炭化層は熱を伝えにくく、酸素を運びにくくする性質があり、木が燃える速度を遅らせます。
したがって火災に遭っても木材の内部はまったく無傷のまま長時間残り、強度が急に落ちることはありません。
一方、鉄は500℃で強度が半減してしまいます。住宅で火災が発生すると、室内の温度は火災発生5~10分程度で約500℃に到達するといわれています。さらに、火災により室内に可燃性のガスが生じて炎が引火すると一瞬にして炎が広がる「フラッシュオーバー現象」が起き、瞬く間に1000℃まで達します。内部に火災が発生した場合は、鉄骨造の建物は崩壊する危険性があります。
熱を伝えにくい!木は断熱性にも優れた素材です
木の失熱は他の素材と比較してかなり小さく、熱伝導率はコンクリートの約1/10、鉄の約1/350で、断熱材に匹敵するほどの熱の伝わりにくさです。
この性質を利用したものが、鍋などの調理器具の取っ手や柄です。鉄やステンレスなどは熱が伝わりやすく、すぐに熱くなってしまうために木製の取っ手や柄が使われるのです。
また、寒冷地では外に面したドアの取っ手などに木製のものが使われていますが、これは触れたときに手から体温が奪われないようにしているためです。
このように木材が断熱性に優れているのは、木材が無数の繊維からできており、一つひとつの繊維が空気(※)を包み込んでいるからです。
一方、鉄骨造の場合はヒートブリッジ(熱橋)現象が起こり、熱が伝わりやすくなります。
木は外気からの熱を遮断するので、断熱性が高く、構造体として最適な素材といえます。
※空気には熱を伝えにくい性質があります。
今回は、木の耐火性・断熱性についてご紹介しました。
前回から引き続き、“木の強さ”について解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
木が「火に強い」「鉄より丈夫」だということに意外性を感じられたかもしれませんが、木は本来、強くてたくましい素材です。そして次回は、天然素材を使用した木造の最大のメリット、“リラックス効果”についてお伝えいたします。
次回の~木のやさしさ~は、7月28日(火)に掲載いたしますので、是非ご覧ください!
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